封筒印刷をエクセルのみで実行できるのはご存知でしょうか?
ワードとエクセルを使うことによって効率よく封筒印刷ができますが、実際はエクセルのみで対処することも可能です。
そこで今回は、封筒印刷のレイアウトをエクセルで作成する方法について解説いたします。
封筒印刷にチャレンジしたいけどワードが苦手という方は、ぜひ参考にしてみてください。
【 目次 】
封筒印刷でエクセルを利用するメリット
封筒印刷の原稿はエクセルだけで作成することが可能です。
また、それ以外にも以下の2点においてエクセルを利用するメリットがあります。
宛先の管理がしやすくなる
エクセルはマイクロソフト社が提供している表計算ソフトです。
関数を使った表やグラフを作成できるだけではなく、宛名用の住所録作成にも向いています。
新しい宛先も追加しやすいため、ナンバリングしておけば、より一層管理がしやすくなるでしょう。
ワードも利用すれば一括で印刷できる
エクセルで作った住所録のデータは、ワードで作成した封筒印刷のレイアウトに反映させることができます。
また、住所録にある宛名データを連続で参照して、一括で印刷を終わらせることができるなど、手書きよりも作業が楽に終わるため、量が多いほど効率化のメリットを感じられるでしょう。
エクセルのデータをワードに反映する方法
次にエクセルのデータをワードに反映する方法について解説いたします。
1.エクセルで住所録を作成
最初にエクセルで住所録を作成します。
一番上の行には、管理用No・郵便番号・住所・氏名・敬称(様や御中)など情報の項目名を入力しましょう。
項目名の入力後は、詳細情報を入力して住所録を完成させましょう。
2.ワードのレイアウト設定
続いてワードの操作に入ります。
エクセルのデータを反映させる前に、封筒印刷のレイアウトを完成させましょう。
上部タブから「レイアウト」を選択し、「文字列の方向」から縦書き、または横書きを選択します。
「余白」を「狭い」に設定し、「印刷の向き」で縦もしくは横を選択しましょう。
最後に「サイズ」を選択して印刷する封筒のサイズを選べば、ワードでのレイアウト設定は終了です。
3.宛先を差し込む
エクセルのデータを作成したレイアウトに差し込むには、まず上部タブから「差し込み文書」「宛先の選択」「既存のリストを使用」の順で選択します。
表示されたリストからエクセルで作成した住所録のファイルおよびシートを選択しましょう。
ワードの画面には反映されていませんが、これでデータの差し込みは完了しています。
そして、ワードの「差し込み文書」から「差し込みフィールドの挿入」を選択し、住所・氏名・敬称と続けて選択することで、画面に住所氏名敬称と表示されます。
4.郵便番号を差し込む
最後に郵便番号のレイアウトを決定します。
住所という文字の上にカーソルを合わせ、タブキーを2回押し、必要なスペースを作りましょう。
上部タブから「挿入」「テキストボックス」「縦書きテキスト ボックスの描画」の順で選択します(横書きの場合は横書きテキスト ボックスの描画)。
ポインターをドラッグして適当な枠を作り、枠内に郵便番号のマークを入力しておきましょう。
マーク横にカーソルがある状態で「差し込み文書」「差し込みフィールドの挿入」「郵便番号」の順で終了です。
最後に枠を選択すると図形の書式タブが選択されるので、そこから「図形の枠線」「枠線なし」を選択してください。
5.プレビューで調整
上部タブの「差し込み文書」から「結果のプレビュー」を選択すると、エクセルのデータが反映された形で表示されます。
文字の大きさや位置、書式などをプレビューで確認しながら全体的なバランスを調整していきましょう。
「差し込み文書」から「完了と差し込み」を選択し、「個々のドキュメントの編集」「すべて」を選択すると、住所録にあるすべてのデータがプレビュー状態で表示されます。
この状態で印刷を選択すれば、すべての宛名書き印刷が可能です。
封筒印刷のレイアウトをエクセルで作成する方法
それでは封筒印刷のレイアウトを、エクセルのみで作成する方法について解説いたします。
基本的には行の高さや列の幅を変更してレイアウトを調整する形になります。
長形3号封筒と長形4号封筒については、封筒に郵便番号枠があるものとして解説していますのでご注意ください。
長形3号封筒のレイアウト設定
- 上部タブのファイルから印刷を選択し、ユーザー設定で「上」の余白を11、「左右」の余白を8、「下」の余白を2と入力します。
- 「用紙サイズ」では、長形3号を選択しましょう。
- 行1を高さ25に、A列の幅を22に設定します。
B列の幅は4.64に、C・E・G・I・K・M・O列の幅は0.28に、D・F・H・J・L・N・P列の幅は2.36に、それぞれ設定します。
- D1、F1、H1、I1、J1、L1、N1、P1のセルに郵便番号を一桁ずつ入力します。
書式は中央揃え、書体も任意のものへ変更しておきましょう。
- B4〜B41、D5〜H41、J4〜P41のセルをそれぞれで結合して、中央揃えと上揃えにしておきます。
- 結合されたD5〜H41とJ4〜P41のセルには住所が入ります。
方向を縦書きにして、右揃えにしておきましょう。
- B4〜B41の結合セルは氏名です。
フォントサイズを調整しておきましょう。
住所と氏名についても、任意の書体を選択しておいてください。
- 住所と氏名を入力して印刷レイアウトの完成です。
プリンターのプロパティを設定して印刷を開始しましょう。
長形4号封筒のレイアウト設定
- 上部タブのレイアウトから「印刷の向き」を縦に、余白は「狭い」、用紙サイズを長形4号にします。
- 上部タブの「ファイル」から「印刷」を選択、「プリンターのプロパティ」から「用紙の種類」「用紙サイズ」「給紙方法」を同様に設定しておきましょう。
- B6〜B25、C1〜D1、D4〜D25のセルを結合して中央揃え、そのあと右揃えに設定しなおします。
- B6〜B25とD4〜D25の結合セルには住所と氏名が入るので、方向を縦書きに、文字は上揃えに設定しておきましょう。
- C1〜D1には郵便番号を入力しておきます。
住所と氏名も入力したら、任意のフォントを選択し文字のサイズまで調整します。
- 上部タブの「ファイル」から「その他」「オプション」を選択して、詳細設定にある「ルーラーの単位」を「ミリメートル」にします(ルーラーの単位は画面を下にスクロールすると見つかります)。
- 画面右下、倍率の横にあるページレイアウトを選択します。続いてC列の幅を16mm、B列の幅を23mmに変更します。
- 画面右下で選択したページレイアウトを標準に戻し、印刷プレビューで問題なければ準備完了です。
無料のエクセルテンプレートを利用
列や幅の調整が難しいと感じる場合は、無料のテンプレートを利用してみるのがおすすめです。
ダウンロードして枠内に情報を入力するだけの簡単手順で、エクセルでのレイアウト設定やプリンターのプロパティ設定さえできれば簡単に封筒印刷のレイアウトを用意することができます。
印刷はテンプレートが対応している封筒サイズのみですが、エクセルを使った手法としては気軽に挑戦できるものといえます。
インターネットで検索すればいくつか見つかりますので、信頼のあるサイトからダウンロードしてみましょう。
角形2号の封筒印刷は家庭用プリンターだと難しい
封筒サイズには角形2号という規格がありますが、こちらを家庭用プリンターで直接印刷するのは難しいでしょう。
なぜなら一般的な家庭用プリンターの対応サイズはA4サイズまでで、それ以上のサイズになる角形2号は対応サイズとなっていないためです。
対応サイズ外の封筒に宛名を印刷したい場合は、ラベルの使用を検討してみてください。
シールとして使えるラベルに印刷して、封筒に宛名を張り付ける方法です。
プリンターでも対応可能かつエクセルの無料テンプレートもあるため、おすすめの方法となっています。
まとめ
今回エクセルを使用したのは住所録作成のためですが、行や幅を調整することにより封筒印刷のレイアウトも作成できます。
印刷する件数が少なければ、エクセルのみのレイアウト作成でも十分対処は可能です。
無料のテンプレートを利用すれば、気軽に素早く封筒印刷にチャレンジできます。
しかし、全てが手動の封筒印刷では、印刷する数が多い場合に、対応しきれない場合もあるでしょう。
そんなときにおすすめなのが、ネット印刷です。
「プリントアース」では刷り込み封筒印刷やオリジナル封筒印刷を行っています。
既成封筒を利用した安価な封筒印刷から全面オリジナルデザインの別製封筒印刷まで、さまざまなオプションと共に商品をお選びいただくことが可能です。
レイアウト作成が上手くいかない、もっと自由に封筒をデザインしたい、こういったお悩みをお持ちの方はこれを機に「プリントアース」を利用してみてはいかがでしょうか。