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パワーポイントを使った冊子印刷の方法について解説│原稿作成から印刷まで

 

「パワーポイントを使って冊子印刷に挑戦したいけど、手順がよく分からない」このような悩みを抱いていませんか?

本記事ではパワーポイントを使った冊子印刷の方法、原稿作成から印刷までの手順について解説しています。

パワーポイントを使った冊子印刷が上手くいかないという方も、ぜひ最後まで読んでみてください。

 

パワーポイントで可能な冊子印刷の種類

 

 

パワーポイントで原稿を作成し印刷出力まで可能な冊子は、以下の3種類に限られます。

  • 中綴じ冊子
  • 平綴じ冊子
  • 針綴じなし冊子

まずはそれぞれの製本方法や、原稿作成時に注意したいポイントについて解説していきます。

 

中綴じ冊子

中綴じ冊子の製本方法は出力したページを見開き状態で重ねていき、最後に中央の折り目に沿ってステッチ(針金)を打つ方法です。

中央で綴じるためページを最大限まで開くことが可能ですが、冊子になったときの状態を考えて各ページの原稿を作成する必要があります。

中綴じ冊子の製本時には内側のページほど手前にはみ出してくるため、最後に断裁して装丁してやる手順が必要です。

そのため、ページの端の際まで絵柄や文字を配置すると、絵柄・文字切れのトラブルを起こしてしまい冊子として成立しない恐れがあるので注意しましょう。

 

平綴じ冊子

平綴じ冊子は出力済みの用紙を順番に重ねていき、外側から紙の端をステッチで綴じる方法になります。

ステッチを打つのが紙端から5mm程度の位置になるため、綴じた部分を完全に開ききることはできません。

見開きの中央部分に絵柄・文字を配置してしまうと、綴じたあとに見られなくなる可能性があるので注意しましょう。

原稿を作成する際は綴じる周辺にスペースを作っておくことが重要です。

 

針綴じなし冊子

針綴じなし冊子とは別名スクラム製本と呼ばれる方法で、ページの重ね方は中綴じ冊子と同様です。

そのため、パワーポイントでの冊子印刷も可能となっています。

中綴じ冊子と違うのはステッチを使用しない点で、ただまとめるだけの製本となっているのが特徴です。

ステッチがないため安全性が高く、保育園や幼稚園で利用されている事例もあります。

一方で、中身がすぐに散り散りになってしまう点は注意が必要です。

 

原稿データを作成するときの注意点

 

次にパワーポイントを使った冊子印刷で、原稿データを作成するときの注意点について具体的に解説していきます。

 

ページ数は4の倍数に

パワーポイントを使った冊子印刷では、総ページ数を4の倍数に設定する必要があります。出力時には1枚の用紙で裏表を使った4ページ分が作成できるからです。

ページ数が4の倍数に満たない場合は、足りない分のページを空白にするしかありません。

メモ書き用や自由記述欄として活用すると良いでしょう。

 

ページのサイズ設定は特に注意

パワーポイントを使った冊子印刷の原稿作成において、特に注意したいのがページのサイズ設定です。

パワーポイントの「スライドのサイズ指定」から選択できるデフォルトのサイズは、実際の規格より少し小さい値が設定されています。

例:A4サイズ(21.0×29.7cm)を選択 → 設定値は19.05×27.517cmに

仕上がりサイズがA4の冊子を作成しようとして、デフォルトのA4を選択してしまうと意図しないデザインになってしまう恐れがあります。

これはパワーポイントの仕様なので、トラブルを回避するにはユーザー設定を選択して直接サイズを入力するしか方法がありませんので注意しましょう。

 

紙端まで絵柄がある場合は塗り足しを作る

中綴じ冊子を作成する場合、冊子の仕様上、断裁しているため紙端まで絵柄がある場合は塗り足しを作る必要があります。

そのため、断裁ずれが起きても不自然な白が出ないように、本来のサイズより少し大きめに作成しましょう。

具体的な方法としては、スライドのサイズ設定でユーザー指定を選択し、仕上がりサイズの数値にプラス3mmした値を入力するだけです。

ページ端に余白があるデザインだと塗り足しは必要ないので、スライドのサイズ設定は仕上がりサイズの値をそのまま入力してください。

 

パワーポイントを使った冊子印刷の方法・手順

 

ここからはパワーポイントを使った冊子印刷の方法・手順について解説していきましょう。基本的な流れは以下のようになります。

  1. 仕上がりサイズを決める
  2. パワーポイントで原稿を作成する
  3. 用紙を選ぶ
  4. 印刷する

1.仕上がりサイズを決める

まずは冊子の仕上がりサイズを決めましょう。

スライドのサイズ設定で入力する値になります。

出力時は1枚の紙に2ページ分印刷するため、用紙の大きさは仕上がりサイズの2倍です。

仕上がりサイズを大きく設定してしまうと、プリンターによっては対応できないケースがあるため注意しましょう。

 

2.パワーポイントで原稿を作成する

仕上がりサイズを決めたらパワーポイントで原稿を作成していきます。

記事内で解説している、原稿データを作成するときの注意点も参考にしながら作業していきましょう。

ページサイズの設定や注意点についてもっとよく知りたいという方は、以下の記事も参考にしてみてください。

子印刷のデータをパワポで作成できる?注意点やページ設定の方法とあわせて解説」

 

3.用紙を選ぶ

原稿を作成できたら冊子に使う用紙を選定します。

基本的な紙の種類と向いているデザインを以下にまとめました。

コート紙

光沢があるため写真が多いデザインに

マット紙

光沢が抑えられ読みやすいので、文章が多いデザインに

上質紙

筆記性が高いので、書き込むためのページが含まれている場合に

紙の厚さについては、総ページ数や求める全体の印象で判断しましょう。

 

4.印刷する

最後にパワーポイントで作った原稿データを出力していき、冊子の製本作業に進みましょう。

印刷時の具体的な手順は、選択した出力方法によって変わってきます。

製本は手作業になりますが、業務用プリンターのなかには自動で綴じてくれる機能がある機種もあるため、使用できる場合はチェックしてみましょう。

 

パワーポイントを使った冊子印刷の出力方法

 

最後にパワーポイントを使った冊子印刷の出力方法について紹介しましょう。

今回は以下の3パターンに分けて解説していきます。

  • プリンター
  • 印刷サービス
  • コンビニのマルチコピー機

ここで解説するのは基本的なステップのみなので、具体的な手順や操作方法については取扱説明書を参照してください。

 

プリンター

まずはプリンターで出力するパターンです。

前提としてプリンターで冊子データを出力する場合は、両面印刷に対応している必要があるので注意しておきましょう。

プリンターの場合は面付け作業が必要になるので、まずは表紙を含めた白紙の冊子を作成します。

次に白紙の冊子を見ながら、原稿データを順番どおり振り分けていきましょう。

ここまでの作業が終了したら印刷を行います。

 

印刷サービス

印刷サービスはネット印刷と印刷業者に分かれます。

いずれの場合も原稿データをPDF化しておけば、入稿に問題はありません。

ページ数が分かるようになっていれば、面付け作業から製本まで一貫して行ってくれます。

印刷する冊子の数が少なければ、ネット印刷のほうが安くなる傾向なのでおすすめです。

部数が多いときや品質を求める場合は、専門の印刷業者に依頼しましょう。

 

コンビニのマルチコピー機

コンビニのマルチコピー機にも、面付けを自動でしてくれる小冊子プリントという機能が備わっています。

中綴じ冊子のみ対応しており、製本作業は自身で行う必要があるものの、コストを抑えつつ負担を軽減することができます。

しかし、コンビニのマルチコピー機すべてが小冊子プリントに対応しているわけではないので、事前に確認しておきましょう。

 

まとめ

 

パワーポイントを使った冊子印刷の方法について解説しました。

なかでも注意したいのは原稿作成時のサイズ設定です。冊子の種類によっては塗り足しの対処が必要な点も同様でしょう。

出力方法でおすすめなのはネット印刷です。製本作業まで依頼できて負担も軽減できます。

安全に原稿データを入稿するために、PDFへ変換する点は忘れないようにしましょう。冊子の種類と面付けの配置が理解できれば、別のアプリケーションを使った冊子印刷も可能となります。

「プリントアース」では商品カタログ、小冊子、レポートなど、用途に合わせたさまざまな冊子印刷の依頼を承っております。

製本方法としては中綴じや無線綴じ、針金を使わない冊子などの作成が可能です。PDF、イラストレータはもちろん、ワードやエクセルデータなどの印刷にも対応しています。

コストを抑えつつ品質も求めたいという方は「プリントアース」を利用してみてはいかがでしょうか。