スミベタ・リッチブラックについての注意事項
刷色の黒はCMYKカラーそれぞれの濃度で表現しています
印刷で表現される黒には、「スミベタ」「リッチブラック」と呼ばれるものがあります。
スミベタとは?
スミベタとは、K(黒インク)100%で表現される黒のことです
RGBカラーは、光の三原色「R(赤)・G(緑)・B(青)」のことで、PCのモニターやデジカメなどは、このRGBカラーで色が表現されています。色を混ぜれば混ぜるほど色が明るくなり、白色に近づいていくため『加法混色』と言われています。
スミベタ(K100%)の注意点
スミベタ(K100%)で作成されたオブジェクトはすべて自動的にオーバープリント処理されます。オーバープリント処理によって、下に重なって印刷された他の色が透けて見えてしまう場合があります。
スミベタは、K(黒)1色のみで印刷されるため、広範囲にわたってベタ面として使用すると、「ピンホール(白抜け)」が発生しやすくなります。また細かな傷なども目立ちやすくなります。ピンホールなどを防ぐ場合は、リッチブラックなどにすると比較的目立ちにくくなります。
リッチブラックとは?
リッチブラックとは、CMYKの色を掛け合わせて作成する黒のことです
CMYKカラーでデータを作成する際、4色をかけあわせて作成した黒を「リッチブラック」といいます。スミベタよりもリッチブラックの方が、美しく締まりのある黒に仕上がるといわれています。
リッチブラック推奨値
C50% M40% Y40% K100%
文字や細かいオブジェクトにリッチブラックを使用すると、見当ズレが起こりやすくなります
リッチブラックは、CMYKを掛け合わせるため、見当ズレ(印刷時に起こる僅かなズレ)が起こりやすく、細かい文字や細い線には不向きです。
刷り位置がずれてしまい、モニタで見ているようには仕上がらない可能性があります。 これは黒ベタの上に細い白抜きの文字や線を配置した場合も同様です。