ひ(印刷DTP用語集)

ヒートセットインキ
加熱により急速に乾燥するタイプのインキで、加熱乾燥機付きの高速オフセット輪転機に使用されています。変性フェノール樹脂などの合成樹脂を溶剤に溶解し、これに顔料を加えてつくります。印刷後、電熱やガス、赤外線などで加熱することによって乾燥させます。凸版の高速印刷やオフセット多色刷のような大量印刷の場合に用いられます。
ピクセル
デジタル画像は色の異なる点の集まりで表現されていて、その表示装置における最少構成単位をピクセル(=画素)と呼びます。デジタル画像処理を行う上で1画素が最小単位となる。1ピクセルは、使う機器やソフトによって、1ドットに相当することもあれば、8ドットになる場合もあります。
ビクトリア印刷機
圧盤が版盤と平行の位置をとる平行押圧式で、平圧式印刷機の一種です。この方式は印刷圧力が強大です。また圧力を平均的に加えられる構造となっています。1887(明治29)年にドイツのシュナイダー社が製造販売をし、その名前は英国最盛期のビクトリア女王にあやかったとされています。
ヒストグラム
Photoshopで各カラーの明るさのレベル別にピクセル数をグラフ化し、画像内のピクセル分布を示したものです。ヒストグラムには、シャドウ(ヒストグラムの左側部分)、中間調(ヒストグラムの中央)およびハイライト(ヒストグラムの右側部分)のディテールが表示され、画像に適切な補正を行うための十分なディテールがあるかどうかを判断できます。
ヒストリーパレット
Photoshopの作業履歴を記録しておき、操作をさかのぼることが可能です。どこまで戻れるかは環境設定の[パフォーマスンス]→[ヒストリー数]で設定します。設定数を超えると、古い方から消えていきます。
ビットマップ
画像やフォントなどのデータを点(ドット)に分解し、位置とその属性を記録または再現する方式です。文字や画像情報をコード化せずに、ビット情報・点(ドット)として平面に展開したものでもある。ドットのまま表示・保存するディスプレイ方式は、ビットマップディスプレイ(bitmap display)といいます。ペイント系のグラフィックソフトで作成されるデータはこの形式です。
非塗工紙
表面に何もコーティングされていない紙のことで、原料の化学パルプの混入率により、上質紙・中質紙・下級紙に分類される。代表的なものに雑誌の表紙や書籍の本文に使われている「上質紙」や、雑誌・教科書・書籍の本文用の「中質紙」、グラビア印刷用の「グラビア用紙」などがあります。
微塗工紙
中質紙に1平方メートル当たり両面で12g以下の塗料を施した塗工紙の総称です。1987年頃に登場した紙種で、塗工紙をつくるときのコーターよりも簡易なオンマシン式の装置で塗工されます。
ビニルフィルム印刷
特殊印刷のひとつで、塩化ビニルを主体としたフィルム上への印刷のことです。通常の印刷のように、様々な色を配したり細かな模様の印刷にも対応できます。
百万塔陀羅尼
764年(天平宝字8年)、称徳天皇が国家安泰を願い「無垢浄光陀羅尼経(むくじょうこうだらにきょう)」という経文を100万巻印刷させた。それを100万基の三重の小塔に納め、大安寺・元興寺・法隆寺・東大寺・西大寺・興福寺・薬師寺・四天王寺・川原寺・崇福寺の10大寺に奉納しました。この史実は「続日本紀」に記録されており、そこには、完成まで5年8ヵ月を費やし、157名の技術者が関わったと記録されています。百万塔陀羅尼の印刷方法については、木版説と銅凸版説の二説が存在します。なお、現在において制作年代が明確になっている世界最古の印刷物です。
表1・表2・表3・表4
本のいちばん外側に付けられ、中身を保護し、装飾する表紙の各ページの呼び方。表表紙を表1とし、その内側を「表2」、裏表紙の内側を「表3」、裏表紙を「表4」と呼びます。
平網
一定割合の網点が並んでいる均一濃度のパターン。文字、図形、罫線などを平網で塗りつぶすことを「網フセ」といいます。 平網は一般に10%単位で用意されています。
平綴じ
本の中身を揃え、背に近い部分を針金で綴じ、表紙を付ける製本方式です。無線綴じより丈夫だが、本の開き具合は良くない。比較的簡便な綴じ方で、雑誌などに広く用いられています。糸綴じ、がり綴じとも呼びます。針金の太さが異なると「中綴じ」になります。
ピンホール
CTP刷版にゴミの付着などでできる小さな穴やキズのことをいいます。色面に白い点や別の色の点として見えたり、白地の面に色のついた点として見えたりします。色校正の段階で赤ペンで位置を示し、余白部分に「ピンホール注意」と書いて修復の指示を出します。

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